category:お江戸小話
「好色」という言葉があります。
現代では「このうえない好き者」「助平」の意味だと思われていますが、実はもっと
意味の深い、良い言葉だったことをご存知でしょうか。
流行に敏感でセンスが良く、話も気が利いていて面白く、人の機微に敏感で良く気が付き、
教養があって、芸ができ、恋心についても良く知っている。
お江戸ではこういう素敵な人が男女ともに好感を持って「好色」と呼ばれ、もてました。
さて、大方のお江戸の人たちにとって、どうやら恋と結婚は別物だったようです。
結婚は家と家の結びつきであり、生活のためにするもので、本気で惚れ合って一緒になる
ことを「浮気な結婚」と称し、嫌いました。
浮気というのは、決まったパートナーがいるにも関わらず、他の人に手を出すことを
言うのではありません。
恋愛が好きな人のことを「浮気者」と呼びます。浮気というのは本気の反対語ではなく、
現実の反対語だったようです。結婚が現実で、恋愛は夢見心地というところでしょうか。
お江戸の結婚は、女の持参金や女房の働きに左右される部分が大で、非常に現実的でした。
「好きだから結婚しよう」なんて理由は、浮気と思われてバカにされてしまうくらい。
「浮気」と「好色」がどう違うのか良く分かりませんが、超現実的な結婚だからこそ、
見合いも盛んだったといいます。仲人業も大繁盛でした。
さてさて、前置きはこれくらいにして、今日は結婚ではなく恋愛話をするのでしたね。
お江戸の恋愛の多くは「岡惚れ(おかぼれ)」から始まりました。
「岡惚れ」というのは一目惚れと言いますか、片思いとでも言いますか、通りすがりに
チラリと見かけた人に恋しちゃう。あるいは馴染みの芸者に恋しちゃう。相手は自分の
ことなどただの客としか思っていないと分かっているのに。
なんてことを、お江戸では「岡惚れ」と呼んで、日常的にあったのです。
因みに相思相愛の仲は「相惚れ(あいぼれ)」といいます。
さぁ、どうにかして自分を知って貰おう、振り向いて貰おうと思ったら、次に取る手は
手紙とプレゼント攻撃です。
「好色」の条件の一つに、上手な手紙が書ける(教養)ことも上げられますから気合が
入ります。だって、誰だって異性にもてたいじゃないですか。
「好色」=「格好良い」の時代ですから、恋文一つに必死になっちゃうところが可愛い。
そう言えば、吉原の遊女達も禿(かむろ:遊女見習いの幼女)の頃から、手紙の書き方を
勉強したそうです。
吉原の遊女は教養が高く、話して面白く、ありとあらゆる芸事や家事ができ、なにを
させても一人前以上だったといいます。今で言えばスーパーキャリアウーマンですよ。
しかも格の高い花魁は恋の達人なうえにファッションリーダーで、アイドル的存在でもあり、
男は勿論、女も憧れたそうです。
さて、恋文を渡し、かんざしの一つもプレゼントして、「好きだ、好きだ」と囁いて、
なのに相手が振り向いてくれた途端にパーッと冷めてしまう。
恋が成就したことに満足して、あとはどうでも良くなってしまうのです。
多分、恋愛は「浮気」という概念のせいじゃないかと思うのですが、どうやらそんな
軽い恋のゲームが多かった模様です。
女も積極的でした。惚れた相手の気を引こうと、すれ違いざま小袖を破いたりする。
「あなたの刀の金具が当たって袖が破れた。どうしてくれる」と言い寄るためです。
男の方もその辺りのことはちゃんと心得ていて、そのままラブホテルへGO!(笑)
でも事が終わればあっさりと「楽しかったわ。さよなら」です。
お江戸の人達は愛よりも恋こそが重要だと考え、どちらが恋の主導権を握るか、
引いたり押したりな駆け引きを楽しんだのです。
なんと言っても、熱しやすく冷めやすいのは江戸っ子気質ですよね。
現代では「このうえない好き者」「助平」の意味だと思われていますが、実はもっと
意味の深い、良い言葉だったことをご存知でしょうか。
流行に敏感でセンスが良く、話も気が利いていて面白く、人の機微に敏感で良く気が付き、
教養があって、芸ができ、恋心についても良く知っている。
お江戸ではこういう素敵な人が男女ともに好感を持って「好色」と呼ばれ、もてました。
さて、大方のお江戸の人たちにとって、どうやら恋と結婚は別物だったようです。
結婚は家と家の結びつきであり、生活のためにするもので、本気で惚れ合って一緒になる
ことを「浮気な結婚」と称し、嫌いました。
浮気というのは、決まったパートナーがいるにも関わらず、他の人に手を出すことを
言うのではありません。
恋愛が好きな人のことを「浮気者」と呼びます。浮気というのは本気の反対語ではなく、
現実の反対語だったようです。結婚が現実で、恋愛は夢見心地というところでしょうか。
お江戸の結婚は、女の持参金や女房の働きに左右される部分が大で、非常に現実的でした。
「好きだから結婚しよう」なんて理由は、浮気と思われてバカにされてしまうくらい。
「浮気」と「好色」がどう違うのか良く分かりませんが、超現実的な結婚だからこそ、
見合いも盛んだったといいます。仲人業も大繁盛でした。
さてさて、前置きはこれくらいにして、今日は結婚ではなく恋愛話をするのでしたね。
お江戸の恋愛の多くは「岡惚れ(おかぼれ)」から始まりました。
「岡惚れ」というのは一目惚れと言いますか、片思いとでも言いますか、通りすがりに
チラリと見かけた人に恋しちゃう。あるいは馴染みの芸者に恋しちゃう。相手は自分の
ことなどただの客としか思っていないと分かっているのに。
なんてことを、お江戸では「岡惚れ」と呼んで、日常的にあったのです。
因みに相思相愛の仲は「相惚れ(あいぼれ)」といいます。
さぁ、どうにかして自分を知って貰おう、振り向いて貰おうと思ったら、次に取る手は
手紙とプレゼント攻撃です。
「好色」の条件の一つに、上手な手紙が書ける(教養)ことも上げられますから気合が
入ります。だって、誰だって異性にもてたいじゃないですか。
「好色」=「格好良い」の時代ですから、恋文一つに必死になっちゃうところが可愛い。
そう言えば、吉原の遊女達も禿(かむろ:遊女見習いの幼女)の頃から、手紙の書き方を
勉強したそうです。
吉原の遊女は教養が高く、話して面白く、ありとあらゆる芸事や家事ができ、なにを
させても一人前以上だったといいます。今で言えばスーパーキャリアウーマンですよ。
しかも格の高い花魁は恋の達人なうえにファッションリーダーで、アイドル的存在でもあり、
男は勿論、女も憧れたそうです。
さて、恋文を渡し、かんざしの一つもプレゼントして、「好きだ、好きだ」と囁いて、
なのに相手が振り向いてくれた途端にパーッと冷めてしまう。
恋が成就したことに満足して、あとはどうでも良くなってしまうのです。
多分、恋愛は「浮気」という概念のせいじゃないかと思うのですが、どうやらそんな
軽い恋のゲームが多かった模様です。
女も積極的でした。惚れた相手の気を引こうと、すれ違いざま小袖を破いたりする。
「あなたの刀の金具が当たって袖が破れた。どうしてくれる」と言い寄るためです。
男の方もその辺りのことはちゃんと心得ていて、そのままラブホテルへGO!(笑)
でも事が終わればあっさりと「楽しかったわ。さよなら」です。
お江戸の人達は愛よりも恋こそが重要だと考え、どちらが恋の主導権を握るか、
引いたり押したりな駆け引きを楽しんだのです。
なんと言っても、熱しやすく冷めやすいのは江戸っ子気質ですよね。
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