category:音楽
今日は合唱に興味のない方には、面白くもなんともないマニアックな話全開でございます。
なのはなさん、Beiさんを中心に楽しんで頂けましたら幸いv
昨日は、はじめましての若い指揮者と過ごした時があまりにも楽しくて、つい着付け教室をさぼり、レッスン後に先生とメンバーで食事に行っちゃうと言う暴挙に出ちまいました(^^;
激戦区である東京都のコンクールで某男声合唱団さんを全国大会へと導き続けるK置エージ先生(28歳)の手腕、いかなるものかとワクワクドキドキしてレッスンに行ったのですが、色々と目からウロコを落とさせて頂きまして、声にこびりついていたコレステロールも少しは剥がれ落ちたかと。
出会いは駅の改札口。
お出迎えするのはワタクシと元義妹。
特急が到着し、スーツ姿のサラリーマンが続々と改札に向かう中に、黄色いウインドブレイカーにデイバッグを背負ったお兄ちゃんを発見。
「…あの黄色がそうだと思う」と呟くワタクシに、義妹「えー、はじめての仕事だし、ジャケットくらい着てくるんじゃない?」
いや、新進指揮者だし、はじめてだからこそ目立つ格好で来るかもしれないよーな気が、なにより彼の人のブログで見たお顔のよーな気が…当たりでした。
黄色のヤッケに真っ赤なスニーカーは、いやー、インパクトありますなー
(この赤いスニーカーがおばちゃん達に好評で、「お揃いが欲しい」と言う声多数^^;)
実際に話してみると、気さくで明るい好青年っぽい。
「定期的に見ている女声はないけれど、不定期に比較的若い団体に呼ばれることはあります」と仰るので、平均年齢50歳オーバーのワタクシ達は弄りにくいか?
でもまあ初回だし、お互い探りあいな状態だもんね。素のまんまのおばちゃんを見て頂くしかない!
「2時間強ですが、先生にお任せしますので、お好きなように使って下さいね」と練習室へご案内。
簡単な自己紹介の後、早速レッスン開始。
スタンダードに体操と発声からスタートです。
年齢のわりに人見知りをするところもあるメンバー達、緊張しています。身体はガチガチ。
ところが始まった途端に、先生の声が柔らかいのに説得力のある張りのあるものに変わり、なんだか催眠にかけられているかのよーな心地良さ。
「じゃあ最初に腕を上下に振りましょう。そうですね、108回ほど~」の言葉にドッと沸き、ちょっと緊張が解れたかしらん。
「肺は身体のどこの辺りからどの辺りまであると思いますか?実はここからここまであるんです。そこまで息が入ることを意識してみましょう」
「高い音は鎖骨の上まで入った息を意識して…中音域は肋骨の辺りに…低い音は鳩尾のところまで入った息を意識して…流し続けます」
「物を飲み込む食道と息が通る気管。どちらが喉の手前にあると思いますか?食道が前にあると思い込んでいると息が通りません。息の通り道を感じて~」
平時は我がまま暴君な指揮者に振り回され、疑り深くなっているおばちゃん達は、「ん?」と思う間もなく、気がつけば言われるがまま踊り続けてました(^^;
エージ先生はですね、言うなれば説法上手なお坊様っぽい。
いやいや、失礼ながら、マジでお寺の息子さんかなーと思ってしまったのねん。
そう思ったところで、すかさず「僕は宗教とはなんら関係ありません」と仰ったので、きっと「お家はお寺さんですか?」なんて、しょっちゅう聞かれているに違いない!
1時間を体操と発声に費やし、残り1時間で曲の指導に入りましたが、普段ワタクシ達は固定ドで歌っているので、移動ドを使った指導と言うのも新鮮でした。
まず移動ドが読めない自分を発見してショックでしたが、音符ごとに志向マーク(上下左右の矢印やらハートマークやら!)を譜面に書き入れながら、なるほどー、こーすると音の向かうイメージが掴み易いのねーと頷くことしきり。
先生の曲の解釈も面白かったですよー。
ワタクシ達はと言えば、1曲ずつの歌詞の背景しか考えてなかったですよ。
最近では「沈黙の名」以来、歌論もしていなかったですし、安直だったなと今更ながら反省していますが、なによりも、タイトルが童謡集だから子どもに読み聞かせるようにかな、じゃそんな感じで、なんて風にアプローチしていたのですが、曲集を通した解釈を聞かされて、ハッとしましたよ。
「どんなに哀しいことがあっても、哀しんでばかりはいられない。ふと哀しみを忘れる瞬間が日常には沢山あるわけです。仕事に行ったり、飯を喰ったりして、僕らは毎日を生きているんですね。でも心のどこかに哀しみが残っている。ふと歩みを緩めて空を見上げて哀しみを思い出した。この曲はそんな歌ではないでしょうか」
ガーンと来ました。
そう言われて見れば、この歌、この曲集はもっと深い意味があったんだーと、一瞬呆気にとられたと言うか。
合唱部分とピアノ伴奏部分の印象の違いの意味を説明されて、全く気づかなかったことにガーン。
なにより1冊の曲集である意味を考えもしていなかったことにガーン。
なんかこう徳の高いお坊様の如き雰囲気で言われちゃうと、その説得力足るや凄いです。
ガーンが一杯あるって、うーん、楽しい!
難解な現代曲ばかりやっていると、ぶっちゃけ内声担当の本音を言えば、「ピッチが正しければいいんでしょ」だったりするんですよ。大きな声じゃ言えないけど(^^;
1音ごとに和声が変わり行く複雑な進行になると、ハーモニーを感じるのが難しい局面もあるわけ。そーなると頼りになるのは自分だけ。
不協和音の嵐が続くと、耳が拒絶するって言うか、痛いって言うか、他なんて聴けない。そんな余裕ない!
そーなると、とりあえず正しい音程で、美しい声で音を鳴らす。それだけになっちゃうこともあり、それでも皆も正しいピッチで歌えば合うはずだと…猛省しました。
1音1音のピッチが正しくても、音はその先ヘと流れて行き旋律を奏でるわけで、次の音へ次の音へとアプローチしなければ、それはただの音であって、「言葉」には、「歌」にならない。
そんな当たり前のことに気づき、初心に帰る恐ろしさを味わったとでも言いましょうか(^^;
ああ、ワタクシは未熟だわ。
ガーンばっかりでしたよ。
そして、50、60のおばちゃん達相手に「素晴らしい!」「いいですねっ!」と褒めて~褒めて~、褒め殺しになる一歩手前で、「そこはこうしてみましょう。そうです!凄く良くなりましたっ」と伸ばす手腕はお見事でした。
なにせ普段は暴君指揮者の上から目線で、けなされてばかり。
褒められるなんて皆無に等しい生活ですから、嬉しいの嬉しくないのって、嬉しいのよ!
おばちゃん、木に登りまくりです!
ああ、お若いのに多くに通じ、柔らかな引き出しを沢山持つ、頭のいい方だわ。
うーん、うちの娘の婿に欲しい(^^;
冗談はさて置き、もっともっと全国の沢山の合唱団さんを指導して欲しい、活躍して欲しい方です。
きっと10年後には、この業界で知らない人はいない人になっていると思うわ。うん。
イケメンかどーかは意見の分かれるところかと思いますが、そんなこたあ、もうどーだってイイのよ。はっはっは。
イイ方を紹介して頂いたなーと、ケーイチ先生に感謝です。
末永くよろしくお願いして頂く運びとなり、来月もさ来月もレッスンをお願いし、年明けのアンサンブルフェスタの指揮もお願いし、話はトントン拍子に。
ふっふっふ、今週末はワタクシ達の市デビューですが、年明けには先生共々県デビューだわ~。
周囲の反応が今から楽しみでなりません。うっふっふっふ。
なのはなさん、Beiさんを中心に楽しんで頂けましたら幸いv
昨日は、はじめましての若い指揮者と過ごした時があまりにも楽しくて、つい着付け教室をさぼり、レッスン後に先生とメンバーで食事に行っちゃうと言う暴挙に出ちまいました(^^;
激戦区である東京都のコンクールで某男声合唱団さんを全国大会へと導き続けるK置エージ先生(28歳)の手腕、いかなるものかとワクワクドキドキしてレッスンに行ったのですが、色々と目からウロコを落とさせて頂きまして、声にこびりついていたコレステロールも少しは剥がれ落ちたかと。
出会いは駅の改札口。
お出迎えするのはワタクシと元義妹。
特急が到着し、スーツ姿のサラリーマンが続々と改札に向かう中に、黄色いウインドブレイカーにデイバッグを背負ったお兄ちゃんを発見。
「…あの黄色がそうだと思う」と呟くワタクシに、義妹「えー、はじめての仕事だし、ジャケットくらい着てくるんじゃない?」
いや、新進指揮者だし、はじめてだからこそ目立つ格好で来るかもしれないよーな気が、なにより彼の人のブログで見たお顔のよーな気が…当たりでした。
黄色のヤッケに真っ赤なスニーカーは、いやー、インパクトありますなー
(この赤いスニーカーがおばちゃん達に好評で、「お揃いが欲しい」と言う声多数^^;)
実際に話してみると、気さくで明るい好青年っぽい。
「定期的に見ている女声はないけれど、不定期に比較的若い団体に呼ばれることはあります」と仰るので、平均年齢50歳オーバーのワタクシ達は弄りにくいか?
でもまあ初回だし、お互い探りあいな状態だもんね。素のまんまのおばちゃんを見て頂くしかない!
「2時間強ですが、先生にお任せしますので、お好きなように使って下さいね」と練習室へご案内。
簡単な自己紹介の後、早速レッスン開始。
スタンダードに体操と発声からスタートです。
年齢のわりに人見知りをするところもあるメンバー達、緊張しています。身体はガチガチ。
ところが始まった途端に、先生の声が柔らかいのに説得力のある張りのあるものに変わり、なんだか催眠にかけられているかのよーな心地良さ。
「じゃあ最初に腕を上下に振りましょう。そうですね、108回ほど~」の言葉にドッと沸き、ちょっと緊張が解れたかしらん。
「肺は身体のどこの辺りからどの辺りまであると思いますか?実はここからここまであるんです。そこまで息が入ることを意識してみましょう」
「高い音は鎖骨の上まで入った息を意識して…中音域は肋骨の辺りに…低い音は鳩尾のところまで入った息を意識して…流し続けます」
「物を飲み込む食道と息が通る気管。どちらが喉の手前にあると思いますか?食道が前にあると思い込んでいると息が通りません。息の通り道を感じて~」
平時は我がまま暴君な指揮者に振り回され、疑り深くなっているおばちゃん達は、「ん?」と思う間もなく、気がつけば言われるがまま踊り続けてました(^^;
エージ先生はですね、言うなれば説法上手なお坊様っぽい。
いやいや、失礼ながら、マジでお寺の息子さんかなーと思ってしまったのねん。
そう思ったところで、すかさず「僕は宗教とはなんら関係ありません」と仰ったので、きっと「お家はお寺さんですか?」なんて、しょっちゅう聞かれているに違いない!
1時間を体操と発声に費やし、残り1時間で曲の指導に入りましたが、普段ワタクシ達は固定ドで歌っているので、移動ドを使った指導と言うのも新鮮でした。
まず移動ドが読めない自分を発見してショックでしたが、音符ごとに志向マーク(上下左右の矢印やらハートマークやら!)を譜面に書き入れながら、なるほどー、こーすると音の向かうイメージが掴み易いのねーと頷くことしきり。
先生の曲の解釈も面白かったですよー。
ワタクシ達はと言えば、1曲ずつの歌詞の背景しか考えてなかったですよ。
最近では「沈黙の名」以来、歌論もしていなかったですし、安直だったなと今更ながら反省していますが、なによりも、タイトルが童謡集だから子どもに読み聞かせるようにかな、じゃそんな感じで、なんて風にアプローチしていたのですが、曲集を通した解釈を聞かされて、ハッとしましたよ。
「どんなに哀しいことがあっても、哀しんでばかりはいられない。ふと哀しみを忘れる瞬間が日常には沢山あるわけです。仕事に行ったり、飯を喰ったりして、僕らは毎日を生きているんですね。でも心のどこかに哀しみが残っている。ふと歩みを緩めて空を見上げて哀しみを思い出した。この曲はそんな歌ではないでしょうか」
ガーンと来ました。
そう言われて見れば、この歌、この曲集はもっと深い意味があったんだーと、一瞬呆気にとられたと言うか。
合唱部分とピアノ伴奏部分の印象の違いの意味を説明されて、全く気づかなかったことにガーン。
なにより1冊の曲集である意味を考えもしていなかったことにガーン。
なんかこう徳の高いお坊様の如き雰囲気で言われちゃうと、その説得力足るや凄いです。
ガーンが一杯あるって、うーん、楽しい!
難解な現代曲ばかりやっていると、ぶっちゃけ内声担当の本音を言えば、「ピッチが正しければいいんでしょ」だったりするんですよ。大きな声じゃ言えないけど(^^;
1音ごとに和声が変わり行く複雑な進行になると、ハーモニーを感じるのが難しい局面もあるわけ。そーなると頼りになるのは自分だけ。
不協和音の嵐が続くと、耳が拒絶するって言うか、痛いって言うか、他なんて聴けない。そんな余裕ない!
そーなると、とりあえず正しい音程で、美しい声で音を鳴らす。それだけになっちゃうこともあり、それでも皆も正しいピッチで歌えば合うはずだと…猛省しました。
1音1音のピッチが正しくても、音はその先ヘと流れて行き旋律を奏でるわけで、次の音へ次の音へとアプローチしなければ、それはただの音であって、「言葉」には、「歌」にならない。
そんな当たり前のことに気づき、初心に帰る恐ろしさを味わったとでも言いましょうか(^^;
ああ、ワタクシは未熟だわ。
ガーンばっかりでしたよ。
そして、50、60のおばちゃん達相手に「素晴らしい!」「いいですねっ!」と褒めて~褒めて~、褒め殺しになる一歩手前で、「そこはこうしてみましょう。そうです!凄く良くなりましたっ」と伸ばす手腕はお見事でした。
なにせ普段は暴君指揮者の上から目線で、けなされてばかり。
褒められるなんて皆無に等しい生活ですから、嬉しいの嬉しくないのって、嬉しいのよ!
おばちゃん、木に登りまくりです!
ああ、お若いのに多くに通じ、柔らかな引き出しを沢山持つ、頭のいい方だわ。
うーん、うちの娘の婿に欲しい(^^;
冗談はさて置き、もっともっと全国の沢山の合唱団さんを指導して欲しい、活躍して欲しい方です。
きっと10年後には、この業界で知らない人はいない人になっていると思うわ。うん。
イケメンかどーかは意見の分かれるところかと思いますが、そんなこたあ、もうどーだってイイのよ。はっはっは。
イイ方を紹介して頂いたなーと、ケーイチ先生に感謝です。
末永くよろしくお願いして頂く運びとなり、来月もさ来月もレッスンをお願いし、年明けのアンサンブルフェスタの指揮もお願いし、話はトントン拍子に。
ふっふっふ、今週末はワタクシ達の市デビューですが、年明けには先生共々県デビューだわ~。
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