0.01の世界

ここしばらく眼鏡の話ばっかりで恐縮です（汗）

新聞を手にしたときにピントが合う距離（近点）は１０歳で１１センチ、２０歳で１５センチ、３０歳で２１センチと離れて行き、なんと６０歳になると１５０センチにもなるらしい。
年齢とともに近点が遠くなるのは自然の流れで、４０歳を越えたあたりから、誰でも「少し見づらいな」と感じ始めるものらしい。
ま、でも、これは健康な視力をもった人限定の話で、私には当てはまらない。
なんせ、自分の親指の指紋にピントが合うのは４センチという超至近点のド近眼なのだから。

何が言いたいのかと言いますと、できあがりましたよ、手元用眼鏡！
さすがにキーボードも文庫本もよく見える！おお、感激だっ。
そのよく見える眼鏡で何気なく、店員さんが手にしていたカルテを覗き込んでみた。
なんせ今まではボヤーンとした世界に生きていたもので、見えてるようで見えてなかったことに気づいた私。
なんでも見てみたい！と、その辺の幼稚園児並のレベルの探究心を発揮。
すると、カルテには「裸眼0.01」とあるじゃないですかっ。
今の今まで0.02、いや、0.03はあると信じていたのに、「もう測れません」みたいな数字を見て、そうだったのかーとビックリ。
大して変わらない数字だと思うでしょうが、ド近眼にとってコンマの世界は大問題なのよ。
「私、0.03なの」と言うとき、人は「ふふん、まだ見える」と心のどこかで思っているのだよ。
0.01だと判明した今回、「もうお先真っ暗かも」とガックリきた。
気持ちの持ちようが全然違うことを発見。
でも負けないもんね。薄ぼんやりだけど、まだ見えるもんね！（立ち直りは早い）
そして、その隣の文字を見て、二度ビックリした。「矯正後0.9」とある。

「ねぇねぇ、矯正後0.3じゃなかった？」
「なに言ってるんですか、0.3じゃ手元も見えませんよ」
「あ、そう言やそうか」

矯正後0.3は、どうやら私の勘間違いだった模様。
やっぱり薄ぼんやりした世界に住み慣れていると危ないな。
見えてるつもりで、なにをやらかすか分からない、気をつけようと、自分で自分を諌めてみる。

ふと思いついて、この0.01を0.9に矯正する眼鏡を、お子に貸してみた。
この人も相当な近眼なのである。

「凄くよく見える。明るすぎて眩しい。うっ、目ぇ開いてられん！見えすぎて気持ち悪っ」

ふむ、こいつの視力はまだ大丈夫だなと、ひと安心。

皆さん、漫画や小説は明るいところで見ましょうね。
目玉は換えはきかないので注意です。お大事にー。