オオカミじいさん、大騒ぎ

入院した父が（自ら「入院させてくれー」と病院に行った）、昨夜、今にも死にそうなメールを送ってきて、「同意書にハンコを押してくれ」などと言うので、これは延命措置はいりませんと言う内容の同意書かな？と思ったワタクシ、慌てて今朝早くに病院に駆けつけましたら…なんてことはない、ただの入院同意書でしたよ。
しかも、担当医が笑って話すくらい、全然大したことはなくて、「どうします？明日退院してもいいですよ」ですって。
ワタクシの目の前で「じゃあ明日退院しますか」とケロッとして言ってるんだから、ほんとにもうーっ！
クソおやじめーっ！相変わらずオオカミじいさんだなっ！
胃の入り口が開いてしまって戻らず（担当医曰く、前々からその傾向にあった）、いわゆるゲップが出て止まらず気分が悪いと、ただそれだけでしたよ。
本人は大騒ぎで、「食欲もないし、食べられない。オペしないと治らないらしいけど、もう十分生きたから、痛いのは嫌だし、このまま自然に死にたい」などと言うもので、胃酸が逆流して食道が焼けちゃったのか、ついに食べられなくなったのかとワタクシは思ったわけですよ。
入院直前に、さっぱり食が進まない様子を見ていたんで、本気で思い込んじゃいましたよ。
「消化の良いものを、ゆっくり良く噛んで食べれば問題ない」と医者が言うもんで、思わず「胃酸は逆流してないんですか？胃液を薄めなくても平気ですか？」と聞いちゃいましたよ。
そーしたら「胃酸は普通ですね。胃液の量も普通です。吐き気もないようですし。ただゲップがどうしても多くなるので、口が臭くて気になるのでしょう。お薬も消化剤しか出してませんから」ですってよー！
それまでは「食べられないんじゃ栄養点滴しかないなあ。そーなると退院は無理だなあ」とか、「どのくらい体力持つかなあ」とか「早めに従妹達に知らせといた方がいいかな」とか「献体同意書出しておかないとなあ。遺産相続が面倒だな。母のこともあるし、弁護士を病室に呼ぶか」とか、色々、ほんとに色々と先々の心配までしていたのに、病室についてみれば、点滴は刺してないし、血色はいいし、なんだか元気に話してるし、挙句の果てに先生に「退院していいですよ」とか言われてるし！
点滴をぶら下げてないのを見た時点で「おかしいな」とは思ったんですけどね、「自然に死にたい」とか言ってるんで、延命措置拒否った？とも思ってみたり、もう目まぐるしく考えちゃいましたよ。
「明日退院します」と言った父、「食後は寝てた方がいいんですね？」とかボケたこと言っちゃってるんで、思わず「胃の入り口が開いてるのに、食べてすぐ寝たら逆噴射しちゃうでしょうがっ！」と怒ったら、先生笑ってましたよ。
先生曰く、胃の入り口を縛って縮める手術もあるけれど、勧められるものじゃないので、とにかくゆっくり食事を楽しんで下さいとのことで、なーにがオペしないと治らないだ！
大したことなくて良かったんですよ。良かったんですけどね、つーかーれーたー。
そんなわけで、父、明日退院です。もう少しゆっくり入院してればいいのにいいい！